2016年11月14日月曜日

平成28年度タンザニア研修③

8日:8月9日(火)
今日は去年と同じミクミ国立公園で東アフリカに生息する動物と人とのかかわり、国立公園と観光資源について学習しました。
と言ってもせっかく国立公園に入園したので動物を見なければいけません。今年もライオンやヒョウといった大型の肉食動物は見ることができませんでした。広大なアフリカの国立公園でライオンやヒョウを見つけるコツは、情報収集です。国立公園内ですれ違う別の観光客を乗せた車に出合うと、必ず運転手さん同士で珍しい動物を見たかどうか情報交換をします。観光客を乗せた運転手さんは、彼らが泊まるホテルでも情報集をしています。一昨日は公園内のどの辺でライオンが寝ていた、昨日はどこを歩いていた・・・・といった情報をもとに、今日いそうな場所を絞り込んで、地平線まで見える草原の中からライオンを探し出します。
ところが今回のサファリでは、「ここ1週間以上ライオンの目撃情報がない・・・」、「隣接する別の保護区の方に草食動物を追っかけて行ってしまった」などの情報ばりで嫌な予感がしていましたが、その予感が的中してやはり見ることができませんでした。まあ、国立公園に入園したのはライオンを見るためではなく、観光資源や自然保護について考えるためですので、研修自体は成功といったところでしょうか。






ミクミ国立公園の野生動物や園内見学の様子

9日:8月10日(水)
今回もモロゴロにある国立ソコイネ農業大学を訪問し、持続的農村開発センターの研修者であるンセンガ博士より農村開発の実情について講義をしていただきました。ソコイネ大学は、JICAなどの国際機関と協力しながら住民参加型の開発プロジェクトを実施しています。ソコイネ大学はこうしたプロジェクトでは地域住民と国際援助機関をつなぐ橋渡し役となっています。今回はどのようにうまく援助機関と住民をつなぐかについて講義していただきました。
講義後はソコイネ大学を後にし、ダルエスサラームへ戻ってきました。



ソコイネ農業大学でのセミナーの様子

10日目:8月11日(木)
ダルエスサラーム市内で買い物をした後、郊外の海沿いの村に行きました。去年と同様、イスラーム世界とインド洋交易について考えてもらうためです。東アフリカの海岸立って海を眺めると、水平線の向こうにアジアがあることを感じるとともに、自分の背後には広大なアフリカ大陸が広がっていることを感じます。アフリカは古くから外の世界とつながりながら産業や文化を醸成してきました。奴隷貿易等の悲しい歴史もありますが、よくも悪くもインド洋は東アフリカとアジアをつないでいたことを考えましあた。ヤシの木陰で真っ青な海と空を眺めながら学生たちはアフリカの歴史を勉強しました。



これでタンザニア研修の報告は終わりです。短期間の研修でしたので、分からない部分もたくさんあったと思います。ただ、これをきっかけにアフリカの実情に興味を持ってもらえればよいと思います。


2016年11月10日木曜日

平成28年度タンザニア研修②

5日目:8月6日(土)
農村滞在1日目です。午前中は村の畑を見学しながら、タンザニア中南部で乾季に栽培されている農作物について勉強しました。午後からは去年訪問できなかった農牧民の方の家庭を訪問しました。イテテ村にはもともと居住していた農耕民の人々とは別に、1980年代からウシを放牧しながらタンザニア各地を移住してきた農牧民の人々が住んでいます。私たちが訪問した時、家畜は放牧に連れて行かれていたのであまり大きなウシを見ることはできませんでしたが、世帯主のおじさんからタンザニアにおける牧畜のことを聞くことができました。逆におじさんから日本の畜産のことも質問されましたが、なかなかうまく答えられませんでした。国際交流というと外国語がペラペラになることだと思うかもしれませんが、タンザニアの牧畜を営む人と仲良くなるには、外国語よりもまず日本の畜産について勉強しないと会話が盛り上がらないことがわかりました。
帰りにヤギを一頭お土産にどうぞと言われました。タンザニアの人たちは私たちが訪問すると、みんな歓待してくれ、必ず帰りにお土産を渡してくれます。これがタンザニアのホスピタリティなのですが、牧畜を行っている人はそのお土産がヤギでした。ただヤギはおじさんにとっても貴重な財産の一つですし、日本までは連れて帰れません。お気持ちだけいただきますと伝え、おじさんの家を後にしました。



イテテ村の圃場見学



農牧民のおじさんの家での聞き取り

6日目:8月7日(日)
農村滞在2日目は、去年も行った川での洗濯と水汲み実習です。水道が各家庭にひかれていないイテテ村では多くの人が川で洗濯するとともに、家で使う水は井戸か簡易水道がある場所、川などから汲んできます。私たち日本人にとって水は水道の蛇口をひねれば無限に出てくるものと考えがちですが、タンザニアの農村では非常に貴重なものです。ホテルの水もここの女将さんが毎日井戸とホテルを往復しながらバケツで水を運んできてくれています。

日本人がホテルの水を使いまくると、それだけ女将さんの水汲み作業が増えてしまうので、今日だけはみんなで水を汲みに行きました。去年は1人1個ずつ5ℓのバケツを使って水を汲みに行きましたが、これでは1回の水浴びに必要な量でしかありません。ですので今年は、20リットルのバケツを利用しました。水20ℓということは20㎏です。交代交代で20㎏のバケツを担ぎながら1㎞離れた川からホテルまで水を持って帰ってきましたが、1人分の1回の水浴びでなくなってしまいました。




川での洗濯と水汲みの様子


7日目:8月8日(月)
今日で農村滞在が終わります。村の人たちにお別れをして、ミクミ市に向かいました。ミクミ市の手前にはウディズングワという国立公園があります。ここは東アフリカで一般的なサバンナの国立公園ではなく、山地にある森林が国立公園に指定されています。生息する動物も、インパラやアフリカゾウ、ライオンではなくサルが多いです。時間の都合で入園することはできませんでしたが、国立公園の横を通る国道からも植生が観察できました。



村の皆さんとお別れしました


ウディズングワ国立公園

2016年11月1日火曜日

平成28年度タンザニア研修①

今回はフィリピン研修に続き、タンザニア研修についてお知らせいたします。今年も国際地域開発学科では夏休みにタンザニア研修を実施しました。行程は昨年度実施した研修とほぼ一緒ですが、去年の経験を活かしてさらに充実した研修内容となりました。


1日目:8月2日(火)
成田空港に夕方集合し、エミレーツ航空EK319便でドバイに向いました。去年はカタール航空を利用しましたが今年はエミレーツ航空です。東アフリカ諸国に行く場合、15年ほど前までは、ヨーロッパ経由かインド・パキスタン経由が一般的でしたが、最近は中東経由もメジャーになってきています。その中でもエミレーツ航空とカタール航空は乗継の利便性もあって多くの日本からの旅客が利用しています。カタールのドーハもアラブ首長国連邦のドバイも大きなハブ空港となっており、お互いにサービスを向上させながら利用客の拡大を目指しています。



ドバイ国際空港

2日目:8月3日(水)
ドバイで飛行機を乗り継いでタンザニア連合共和国のダルエスサラームに夕方到着しました。南半球に位置するタンザニアは1年を通して暑いですが、一応8月は冬です。真夏の日本と比べると幾分からっとした暑さで過ごしやすい気候です。
日用品の買い物をしようかと思いましたが、少し旅の疲れが出ているので今日はホテルに直行して休みました。





宿泊したダルエスサラームのホテル

3日目:8月4日(木)
今日は村に向けて出発します。その前にダルエスサラームでミネラルウォーターや村の人たちへのお土産を買いました。タンザニアは少しずつではありますが経済が順調に成長しているので、最近では地方の村でもたくさんの物が買えるようになりました。ただしほとんどの工業製品はダルエスサラームなどの都市部から運んでくるので村で買うと輸送代が価格に上乗せされています。大量に買うのならダルエスサラームで調達した方が少し安くなります。またタンザニアの旅ではお土産が非常に喜ばれます。日本人からすると何気ないものかもしれませんが、ダルエスサラームでしか売っていない服や洋酒、ちょっとおしゃれなお菓子は地方に住む人たちにとても喜ばれるお土産です。

去年はダルエスサラームから12時間ぐらいかけて農村滞在をする村まで1日で行ってしまいましたが、今年は少しゆっくりとした行程にしました。ちょうどダルエスサラームと村の中間点にあるミクミ市で1泊します。ミクミで泊まったホテルでは、爬虫類の動物園が併設されておりヘビやワニが飼育されていましたので、急きょ爬虫類についての勉強会をしました。









ミクミの爬虫類動物園

4日目:8月5日(金)
ミクミ市から農村滞在をするイテテ村に向けて出発しました。村に向かう道路は途中から舗装道路が終わりラフロードにかわります。季節外れの雨が降ったらしくたびたび大型トラックがぬかるみにはまり道路をふさいでいると村人から電話で伝えられていましたが、やはり心配したとおりぬかるみにはまったトラックが道路をふさいでいました。
タンザニアではこうした時、通りかかった他の車の運転手や乗客が助け合って動けなくなった車をぬかるみから出します。本来なら私たちも力を貸さなければならないのですが、やや危険が伴う作業なので勘弁してもらいました。トラックがぬかるみから出るまで少し時間がかかりそうだったので、近くの森を見ながら生態系の勉強会をすることにしました。いろいろな木々を説明しながら森を見ていたら、遠くから「道路が通れるようになったぞー。」と歓声が上がりました。道路まで急いで戻るとすでにぬかるみにはまっていたトラックがなくなっており、ぬかるみには砂がまかれていました。




道路が開通し慌てて?車に戻る教員と学生


平成30年度国際地域開発学科韓国研修(番外編)

今回のブログは韓国研修の番外編です。研修旅行で食べた韓国料理の写真をアップします。 カルビチム定食 焼きウナギ定食 プルゴギ(牛肉) ヘムルタン(海鮮鍋) ドゥルチギ(コチュジャン漬け豚肉) 冷麺 ソルノンタ...